小林オニキスが過去に作った楽曲「サイハテ」。
そのサイハテを元にした小説が発売になります。書店に並ぶのは9月20日。小林オニキス自身が執筆しています。
「たおやかな恋でした―」
再生回数260万を超えるボカロの名曲がノベル化! 楽曲制作者・小林オニキスが自ら贈る“人と人が想いと願いをつなぐ”物語。【ストーリー】ある日、中学二年生の水上悠治と河村智史は夏休みの自由研究のために天体観測をしようと公園へ行く。そこで一人の少女・藤沢由希と運命的な出会いを果たす。三人はすぐに打ち解け、夏の想い出を作っていくのだが……。
Pomodorosa、げみ、はりかも ― 豪華イラストレーター陣が涙腺崩壊の物語を彩ります。【早期購入特典】
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この小説「サイハテ」は、ボーカロイドによる音楽作品「サイハテ」と「さよならアストロノーツ」を元にして書かれたものです。世間では“ボカロ小説”として呼ばれ楽しまれているものに分類されると思います。
とは言え、楽曲を全く知らなくても読めるように書いたので、そういった前知識がなくても楽しんで頂けるはずです。
amazonの紹介文には「涙腺崩壊の物語」と書いて頂いておりますが、著者である自分としては「泣かそう」だとか「感動させよう」とは全く思わずに、どちらかと言うと「楽しませたい、驚かせたい」と思って書き始めた小説です。そういう作品に仕上がっているかどうかは読んで頂いた方に委ねますが、自分としては満足のいく形に出来たと思っています。
さて、ボカロ小説というのは、初音ミクなどのボーカロイドのキャラクターを登場人物にして書かれることが多いのですが、今回この小説版サイハテはそうではなく、完全にオリジナルな登場人物で物語を作りました。もしかしたら、ボカロのキャラクターでこの小説を読みたかった、という方もいらっしゃるかもしれません。ご期待にそえず申し訳ないです。何故、オリジナルにしたのか?ここでちょっと触れておきたいと思います。
サイハテという楽曲はありがたいことに、いろんな方に曲をモチーフにした二次創作作品を作って頂きました。中には、独自の解釈で映像を作ったり物語や漫画を描いて下さった方もけっこういらっしゃいました。そうして二次創作で作られたお話は、初音ミクを主人公にして描かれているものが多くありました。
なので「初音ミクが主人公のサイハテという物語」は、曲を気に入ってくれて二次創作をしてくれた人たちのものであって、それをリスペクトするなら、原曲を作った自分が同様の話を書くのはちょっと違うんじゃないか?と、そう思ったわけです。それで、ボカロのキャラクターは使わず全てオリジナルで書こうと決めまして、その結果、こんな感じになりました。
それから、「そもそもサイハテの小説とか出して欲しくなかったぜ!」という方もいらっしゃるかと思います。
サイハテの小説を出しませんか?というお話を最初に頂いたのは確か3年近く前で、当時は「週刊アスキーの連載をやってるからこれ以上文章を書くのは無理です!」と言って、のらりくらりと断っておりました。
ところが今年の2月末ぐらいに「こういう話で、こういう展開にしたら面白い物語になるんじゃないか?」というアイデアを思いついてしまって……。一度アイデアを思い付いちゃったら、それを実際に形にしたくなるのが世の常というもの。あとはもう、自分で小説を書かずにはいられませんでした。なんとかご理解いただければと思います。
これまで「サイハテ」を気に入って下さった方々に改めて御礼を申し上げたく思います。小説「サイハテ」なにとぞよろしくお願い致します。