初音ミクが武道館に立った日

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 2015年9月4日、5日の二日間にわたって武道館で開催されたライブコンサート「マジカルミライ」。

http://magicalmirai.com/2015/

 今回もわたくし小林オニキスは、MXテレビさんのマジカルミライ特番に出演させて頂きました。番組をご覧になって下さった皆様、会場で番組の収録を見守って下さっていた皆様、どうもありがとうございました。

 さてさて。
昨日と今日、初音ミクがとうとう武道館のステージに立ちました。
会場に集まった沢山のボカロファンが振るサイリウムの海に向かって歌い上げる初音ミクさん。その姿を自分も客席から目の当たりして、思わず感慨深くなると共に、ふと思い出したことがあったのでそのことを書いておこうと思います。

 今から5年前の2010年の3月9日。この日、「ミクの日感謝祭 39’s Giving Day」という初音ミクが主演のライブイベントが開催されました。場所は東京お台場にあるzepp tokyoという2700人ほど収容できる結構大きなライブホール。

http://5pb.jp/mikunohi/

 この時のライブは、複数のボカロPたちが応援出演という形でライブに参加して、初音ミクと同じステージに上がって演奏をするというものでした。「サイハテ」もライブのセットリストとして採用して頂いていたので、自分もミクさんと同じステージに立ったんですよね。良い想い出であります。ちなみにこの日出演したボカロPはこんな面子でした敬称略。

19’s Sound Factory / baker / DECO*27 / doriko / minato(流星P) / OSTER Project / SAM(samfree) / アゴアニキ / 小林オニキス / とくP / ぼーかりおどP

 会場となったzepp tokyoでは、ボカロP用の控え室を用意して頂いてまして、そこでご飯食べたり談笑したりして、自分の出番まで各々時間をつぶしたりしてました。確かライブの幕間で、「今、待機中のボカロPの皆さんと中継でつながっています!皆さんライブの意気込みはどうですか!?」みたいなコーナーがあったと思うんですが、あれを中継していた現場がボカロP控え室でした。

 そのボカロPの控え室の壁に、とある紙が貼ってあったんですよ。白い紙にマジックで手書きされた貼り紙。そこにはこう書かれていました。

「 目指せ武道館 」

 おそらく、ミクの日感謝祭が行われた2010年3月9日よりも前に、zepp tokyoでライブをやったアーティストの方が書いて控え室に貼ったものが、はがし忘れてそのまま残ってたのでしょうね。その貼り紙を見ながら、「やっぱりzeppでライブをやるような人たちは、本気で武道館を目指して頑張ってるんだな」とか「オレ達ボカロPに足りないのは、こういう貪欲さなんだよ!」とか「いつかミクさんも武道館でライブやったりしてな」などと冗談まじりに話をしていました。

 音楽を作ってライブ活動をしているような人間からすると、武道館というのはやっぱり特別な会場であるわけで、そこでライブが出来るというのは限られた人達だけだ、という認識があると思います。
 自分もそういう認識だったので、初音ミクやボーカロイドが武道館でライブをする、というのはその当時の自分にはとても現実味を感じられるようなことではありませんでした。そうなったら面白いし、そうなって欲しいという期待はあったけど、まぁ普通に考えたら有り得ないよなぁと。それぐらい武道館という存在は遠かった。

 あれから5年が過ぎて。
初音ミクさんが本当に武道館でライブをする日がやってきました。ほんと、よくここまで来たなぁと。柄にもなくこんなエモいブログを書いてしまうぐらい感慨深かったです。

 武道館でライブをやると発表された当初、ひとつの頂点とも言える象徴的な所にまで来てしまって、これからボカロの文化はどうなっていくのだろうと心配半分、楽しみ半分に思ったりもしました。けれど今日、すごく嬉しそうに歓声を上げていた客席の皆の様子を見ていて、きっとこれからもこんな感じでずっと続いていくのだろうなと、そんな風に思えたんですよね。なので自分も、この人達に喜んでもらえるような物を作っていけるように今後も頑張っていこうと。
そう決意を新たにした一日でありました。

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  • 小林オニキスはボーカロイドを使った楽曲制作のほか、デザイン・イラスト・映像・執筆など制作を行う個人作家です。












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