新曲「工事現場の女」の話

■ひさしぶりに曲をつくって公開しました。タイトルは「工事現場の女」。

■夜の工事現場って照明機器がいっぱい配置されててキラキラしてるのが、機能的でかつ美しいなと昔からずっと感じておりました。

■で、そんな工事現場のライティングをモチーフにした絵を描いてみたいなと思い、実際に描き始めたのが3年前。絵を描きつつ、曲も並行して作り始めて、それが完成して日の目を見るまでまさかこんなに時間かかるとは。元号またぐとか思いもしませんでした。

■とは言え、毎日こればっかり作っていたわけではなく。別の作業にかかりっきりになったせいでこの曲に全く手を付けられず、数ヶ月間ほったらかしになってた時期もあるので、まぁしょうがないかなと思ったりするけれども、それでもまさかこんなに時間かかるとは。いや、まじで元号またぐとか。

■自己満足の、完全に趣味で作ってるもんだし、こんなペースでもいいんじゃないかな!

https://www.nicovideo.jp/watch/sm35080175
https://youtu.be/C-WrbSszkjs

◤◢◤◢◤ 工事現場の女 ◢◤◢‏◤◢
作詞・作編曲 小林オニキス

「悪くないな」そう思った
きっと ここならば 邪魔は 来ない

静寂の中 月明かりを頼りに
たどり着いた この場所で やり直すよ

消し去ってしまいたいような 出来事が溢れて
のたうつ夜もあるけど
それも ほら 今日で 終わる

狙い定め 振り下ろす 苦い地面に突き刺さる
土の音が 鈍く響いた

ひたすら深く 深く 深く 掘り続けてる
汗をかき 汚したこの手で 冷たい穴を
息切らし 鶴嘴ふるう 今の私は
まるで工事現場で働く女

目の前に横たわる 黒い歴史のかたまりを
埋めて 新しい未来を ここに建てよう

しくじった ねぇ あやまちは
全部すててしまうよ
初めから 無かったように
もう 思い出さないように

掘り起こされることなきタイムカプセル
月さえ見えないほどに 隠されてゆく

かつては 大切だった記憶がよぎる
せつなさ こぼれた

しくじった また 間違えた
これも そう あやまち
取り返しつかないような 過誤 つみ重ねたのだろう

消し去ってしまいたかった 出来事を棄ててく
間違った道だとしても それでも立ち止まらず行くよ

忘れることで何かが変えられるなら
のたうち足掻いても 進むしかない ねぇ

ねぇ?

冷たい穴 楽しい大切な記憶と共に
眠れ 眠れ

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■カラオケ音源はWORKSか、以下でどうぞ。
マスタリング前
マスタリング後

■以下、ネタバレ的な解説となります。

■タイトルや歌詞の内容は、描きたかった工事現場のヴィジュアルから逆算して考えました。そしたら何故か昭和のテレビの2時間ドラマっぽいイメージに。

■そういうイメージなので、曲のメロディも若干、懐かしみのある歌謡っぽいものになっております。アンチェインド・メモリーほど昭和って雰囲気ではないですけども。

■歌謡サスペンス劇場!!!みたいな、なんかそんな感じ。

■歌詞の最初の段階では、息を切らしながら「シャベル」をふるっていたのですが、関西と関東では、シャベルとスコップの呼び名が正反対らしい、ということを今更知りまして。シャベルがスコップで、スコップがシャベルで!みたいな感じらしいので、間を取って「鶴嘴(つるはし)」になりました。

■あと、歌詞の一部が空耳的に聴こえる箇所は、そういう風に聴こえるように歌ってもらっております。

■曲の聴きドコロはですね、最初のイントロ1が、後に出てくるBメロがモチーフになってるところですね。

■それから、1回目のAメロと、2回目のAメロで歌のメロディが違うんですけど、2回目の裏で1回目で出てきたメロディが鳴ってるところも聴きドコロです。文章で伝えづらいな。

■ちなみに。この曲の続編は、タイトルだけもう既に決めてあって「崖の上の男と女」になる予定です。公開されるのは、また3年後とかになるのかもしれません。分からない。先のことは何も分からない。